入力ダイアログの裏側
世の中に存在するプログラムは講義で説明しているよりもずっと複雑で、「入力→処理→出力」という構造が何重にも組み合わさって動いています。最初に作成したプログラムでは入力ダイアログに文字列を入力しましたが、この入力ダイアログの裏側では次のように複雑な動きをしています。
- キーボードを叩く(入力) → 叩かれたキーから文字を判定する (処理) → テキストボックスに文字を表示 (出力)
- 変換キーを叩く (入力) → 変換候補を計算する (処理) →変換候補をポップアップ表示する (出力)
- 決定キーを叩く (入力) → 選択されている変換候補から変換語を判定する (処理) → 変換した文字列をテキストボックスに表示 (出力)
- OKボタンを押す (入力) → テキストボックスに入力した内容をプログラムに返し、表示中の入力ダイアログを破棄する
このように「入力ダイアログに名前を入力」と簡単に言っても、裏側では非常に多くの「入力→処理→出力」という構造が含まれていることが分かると思います (実際にはもっと細かく分解することもできます)。それぞれの「入力→処理→出力」という構造の間には、「画面に表示された情報を元に、次に何を入力するか考える」という人間側の処理が入ります。
なお、このように人間とコンピューターが互いにやりとりをしながら処理を進めて行くようなプログラムを対話型プログラムと呼びます。そのようなプログラムの作成方法については、このコースの後半で詳しく紹介する予定です。